【しくじり先生のつぶやき】 オンラインマッチングのあり方

情熱先生のみなさんこんにちは、情熱先生事務局 しくじり先生の大久保です。

■コロナ禍で挑戦したこと

新型コロナ感染症のまん延が始まったころ、当社(株式会社AGENCY ONE)は、以前から徐々に準備をしていた新しいサービスの立ち上げを加速しました。広報PR人材の育成サービス「広報人倶楽部」です。

すでに広報部がある企業でも、正しい広報PRのノウハウを学んだりスキルを身に付けたりする機会は多くありません。この15年間で企業広報の現場に携わり分かったことは、ほとんど見よう見まねで取り組んでいる、ということでした。そもそも正しい目的も知らずに、外的な目標(プレスリリース配信数、メディア露出数)を追いかけていることが多いのです。ですから実務を間違えるし、結果が伴わないのは当然とことといえます。

プロ野球を例にすると、チームにとっての目的は優勝することです。その目的を達成するために、日々練習し目の前の1勝に拘ります。本当にそうでしょうか。アマチュアスポーツならまだしも、プロ野球のチームにとって優勝が本当の目的なのでしょうか。だとしたら、強いチームにだけファンが付くことになってしまいます。でも実際はそうではありません。逆に言えば、弱いチームだからこそファンがいることは少なくありません。つまり、プロ野球においては、より多くの熱狂的なファンを集めて良好な関係を続けることが目的なのではないでしょうか。

これを企業に例えると、毎年の業績目標を達成することが目的ではないということです。毎年の目標を達成しながら、社会にどう貢献し続けるのかが真の目的です。その中において、広報担当者の業務はPR(Public Relations=利害関係者との良好な関係構築)です。すでに目の前にいる従業員をはじめとする関係者と良好な関係を構築することで、一致団結した強い組織、社会に貢献できる組織をつくり上げることです。

そんな人材を育てたい、それが「広報人倶楽部」です。

■オンラインマッチングでのしくじり

コロナ禍によって直接会う機会が減ったことで、オンラインマッチングを活用されている人も多いことでしょう。今では多くのサービスがあり、当社のいくつかのサービスを活用しています。皆さんとの出会いもそんなサービスのおかげです。私もこの2年間、マッチングやウェビナーなどを通じて1,000人を超える人とお会いしてきました。ただ、500人を超えたころから、ある疑問を持つようになりました。関係が続かない、深く強くならないのです。500人以上の人と納得のいかないマッチングを続ける、という「しくじり」を経験しました。

その理由は明らかです。臨場感のないリモートという世界で、初めて会った者同士がお互いに製品やサービスのプレゼンテーションをするからです。通りすがりの人に、いきなりプレゼンテーションをするのと同様に、そんなにタイミングが良く事が進むわけはありません。つまり、信頼関係が築けていない他人同士が、お互いに売ろうとするから関係が続かないのです。

■「しくじり」から学んだこと

そんな「しくじり」から学んだこと。それは「初めての面談ではプレゼンテーションをしない」です。どんな企業で何を目指しているのかを話すことです。そして、相手のことを深く知ろうと心がけています。今、目の前にいる面談相手は、なぜその仕事をしているのか、仕事を通じて社会にどう貢献しようとしているのか、最後には何を成し遂げようとしているのか、などです。

すると、いわゆる「関係」の種が芽生えるようになりました。オンラインマッチングを互いのセルフブランディングの場と捉えることで、多きな変化があったのです。そんな変化を多くの人に体験してもらいたい。それがこの「情熱先生」を始めたきっかけになりました。

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